今回はクロス(壁紙)について書いてみます
クロス(壁紙)も昔は紙や布素材ばかりでしたが
今は安価で製品も安定している、ビニール素材
のクロスが一般的で主流になっています
材質や、機能や、質感も、どんどん進化しており
吸放湿機能に特化した商品や、汚れ防止の商品
や、傷などに強い商品など、さまざまな高機能を
もたせた商品も増えています。
材料には機能だけでなく、様々な特性があるので
当然ながら施工要領も、商品ごとに違ってきます。
さらに季節や、湿度や、気温や、下地状況に応じ
糊の希釈率(水との混合比)や、塗布量を微調整
し変えているのです。
簡単な例をあげると、真冬の寒冷期は材料も糊も
低温になるため、硬化してしまいます。 そのため
ジェットヒーター等(業務用ストーブ)で、 部屋の
気温を上げる必要があります。 どの材料にもある
程度の、可使や適正温度が設定されているのです
※可使温度=施工可能もしくは施工に適した気温
昼夜の温度変化が激しいため、糊の希釈率を濃く
しますが、希釈率を濃くすると糊がなかなか乾かな
いので材料(壁紙)が下地に定着し、安定するまで
の間に、ズレや目スキなどが発生しやすくなるため
糊付けの機械を調整し糊の塗布量を薄く絞ります。
汚れ防止や傷防止用の商品などは、表面の保護層
(ビニール層)が、一般的なクロスに比べ非常に硬い
ため寒冷期などはカールしやすく、膨れやすいので
糊の希釈をさらに濃くしたり、捨て糊を塗布して初期
接着強度をさらに上げる場合もあります
※捨て糊=あらかじめ下地に糊を塗布しておくこと
以上はほんの一例にすぎず、実際は下地や気温や
湿度や材料特性に応じて、臨機応変に対応し、施工
しているのです。豊富な知識や経験や確かな技術に
基づいて最も適正な施工を行うことが重要なのです
安い金額で施工を請け負う業者はとても多いですが
安い=適正価格ではなく、良心的でもありません。
価格優先で業者を選ぶのはやめた方が賢明でしょう
適正な施工が行われていないからこそ、短期間かつ
安価に施工が出来るのです。逆に言えば経費削減の
ためにも、本来必要な手間を省くため、短期間の施工
が可能になり、安価にできるというわけなのです。
そして、そのツケは必ず短期間(数年間)で現れます。
せっかくお金を出してキレイにするのですから、決して
後悔される事のないよう、施工業者を厳選してください
材料を厳選するよりも、むしろ大切なことですからね