log

SW

2016.04.14 | Category 未分類

ファイル 1389-1.jpg

SW(SALT WATER GAME FISHING MAGAZINE)
が2016年5月号(今月)で休刊となりました

俺がジギングを始めたのがおよそ20年ほど前
釣具店でメタルジグという鉛の疑似餌を初めて
見たときに、こんなもんでいったい何が釣れる
んよ?と半信半疑ながらも数本購入し、釣り用
の道具箱に忍ばせておいたのだった。

当時、フックはもちろんアシストフックなどと
いう物もなく、またそのような概念もなかった
ので、バランスもへったくれも全く考えず適当
なトレブルフックを取り付けたものでした

当時はナイロンやフロロが主流でしたが新素材
と呼ばれる色付きの糸が発売され、店頭に並び
始めたのだった。しかしその新素材と呼ばれる
糸は、これまであった半透明や透明なフロロや
ナイロンラインとは違い、いろんな色がついて
紐のようだったし、引張強度に強いといっても
摩擦にはとても弱くて、高感度というメリット
よりも、デメリットの方が多いように感じられ
たものでした

そんな折、船で沖に出てタチウオ釣り(餌釣り)
をしていた際に面白半分で買ったばかりのジグ
を付けて適当な水深まで落としたていたところ
途中でラインが止まった。今でいうフォールの
当たりなのだが、当時の無知な俺はジグが底に
着いたのかと思った。そこで巻き上げ始めると
あ!あれ?生命反応!一生懸命に巻いてみると
タチウオがヒットしていたのでした。高感度な
新素材のラインは、これまで曖昧なものだった
魚の生命反応やアタリが顕著にわかり、目から
ウロコ状態でした。ダルンダルンな竿なのにね

すげー!すげー!こんな鉛の塊で魚が釣れるな
んて餌代もかからないし、簡単だし経済的にも
すごい良いじゃん!と調子にのってまたジグを
落とし適当なところからクルクル巻いてピタッ
と止めるだけで明確なアタリ!またまた釣れた!
もう夢中になった。餌釣りのような待つ釣りと
はちがい、攻撃的に攻める釣りが楽しかった。

ただ当時はショアでシーバスなどを釣っていた
ものの、ジギングに関してはまったくの無知で
ショックリーダーが必要だなんて思いもせずに
新素材(PEライン)にルアーを直結してたので
間もなくラインブレイクを連発しジグをすべて
ロストし、なんなんだよこれ!ちっとも経済的
じゃねえな!と学習したものでした(笑)

当時はジギングロッドではなく餌釣り用の長い
ダルンダルンのクソ重い竿に、リールは太鼓型
(ベイト)のリール。新素材(PEライン)5号
や6号の極太ラインにルアーを直結。今考える
とすごいメチャクチャなタックル&バランスで
ジギングと出会い、ジギングを始めたのでした

それからSWやソルトワールドを読みジギング
用のタックルやシステムなど、いろんなものを
見よう見まねで学んできました。教えてくれる
人も周りにいなかったしね。それから間もなく
道具を買い揃え、タチウオやフクラギをやたら
めった釣りまくり、輪島や新潟や福井に通いま
くって、ブリをはじめ様々な魚を釣りまくった
シーズン中は週2~3回は船に乗っていました
たくさんたくさん釣って、すごく上手になった
ように思えて楽しくて仕方なかったのです

それから雑誌に影響され遠征に行き始めること
になった。大きな強い魚と勝負してみたかった
どんなパワーなのか、モンスターとガチンコの
勝負がしてみたくてたまらなかった。ひたすら
遠征に行きまくった。遠征に行くたびに釣れる
魚の豊富さや大きさや強さに惹かれていった

そんなことを長い間続けているうちに、様々な
人たちと全国各地で出会った。茂木陽一さんや
中村豪さんをはじめ、偉大なアングラーたちと
出会った。彼らに出会ったことによって多くの
知識を得てものすごく学んだ。どんどん世界が
広がっていった。とんでもなく刺激的だった

SWという雑誌が存在していなければ、彼らの
ことを知る術もなかっただろうから、今の俺は
なかっただろうと思う。また釣り仲間たちとも
出会えてなかっただろう。SWは俺のバイブル
でもあったし指標でもあった。些細な事が些細
なきっかけで繋がっていくのだから不思議だね

SWには多くの知識と,人の縁をいただきました
本当に感謝です。どうもありがとう。

SW休刊。ひとつの歴史が終わった気がします

20:37